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この記事から分かること
- リキッドステーキングのやり方
- リキッドステーキングの仕組み
- リキッドステーキングのリスク
仮想通貨のリキッドステーキングとは、仮想通貨をステーキングして運用するときに、同時に債権トークンを受け取れる運用手法のことです。
例えば、仮想通貨ETHを世界最大のリキッドステーキングプロトコル「Lido Finance」でステーキングすると、stETHを同時に受け取れます。
※債権トークンはLST(Liquid Staking Token)と呼ばれる
![リキッドステーキングとは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/liquid-staking-architecture.png)
stETHトークンは債権のため、Lido Financeでステーキングした仮想通貨ETHを返還してもらう時に消費します。
従って、債権トークン自体にはステーキングした仮想通貨と等しい価値があります。
自由に市場で売却したり、分散型取引所で「流動性マイニング」を行うことで本来のステーキングと合わせて利息の二重取りができたりします。
このように、本来はステーキングでロックされるところ、債権トークンの発行により流動性を確保した状態で流動的な運用ができるため、リキッドステーキングと呼ばれます。
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この記事を最後まで読むことで、リキッドステーキングの仕組みとリスクが分かり、今日からリキットステーキングで運用ができます。
リキッドステーキングのやり方(Lido)
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リキッドステーキングは、主に「Proof of Stake」を採用するブロックチェーンのネイティブトークンで行えます。
仮想通貨 | 代表的なLST | プロトコル |
---|---|---|
ETH | stETH | Lido Finance |
MATIC | stMATIC | Lido Finance |
ATOM | stATOM | Stride |
SOL | jupSOL | Jupiter |
AVAX | sAVAX | BENQI |
※LST:Liquid Staking Token(債権トークン)
世界最大のリキッドステーキングプロトコル「Lido Finance」で、仮想通貨ETHをリキッドステーキングする方法をご紹介します。
![Lido Finance(リドファイナンス)とは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/about-lido-finance.png)
![Lido Finance(リドファイナンス)とは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/about-lido-finance.png)
ETH運用でAPR約3%、stETHの流動性マイニングの運用でもAPR約3%で合計約6%の年間利率で運用ができます。ETHの運用としては高利回りです。
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下のボックスを開くと詳細な手順が表示されます。
①メタマスクにETHをお得に入金する
メタマスクのEthereum Networkにリキッドステーキングで運用するETH、ガス代のETHを入金しましょう。
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下の記事で詳しいやり方を解説しています。
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②Lido Financeにアクセスする
③ETHを預けてstETHを獲得
ステーキングするETHの枚数を入力したら、Submitでガス代を支払ってリキッドステーキングを開始します。
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後はstETHの価値が少しずつ増えていき、交換できるETHの枚数が増えていく仕組みです。
利息分を請求したり、stETHの枚数自体が増えたりする訳ではありません。
【補足】stETHをETHに戻す方法
Lido Financeのunstakeサイトにアクセスします。
Requestタブより、stETHをETHに戻せます。
最短だと「Turbo mode」になり、ETHに戻すまでの日数は1日で済みます。
![](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/lido-withdrawal-request.jpg)
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Requestを行った後、待機日数が経過したらすぐ右の「Claim」タブからETHを返還できます。
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このように、二段階でstETHをETHに戻す仕組みです。
stETHは分散型取引所「Curve Finance」でも取り扱いがありますが、ETHへの交換比率が悪く少しだけ損をするので、Lido上でETHに戻すことをオススメします。
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債権トークンの再運用方法(LidoのstETH)
![](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/image-4-5.png)
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Lido Financeから発行されたLSTであるstETHは、「分散型取引所」等でさらに運用できます。
stETHは主に分散型取引所「Curve Finance」上でETHへのスワップの需要があるため、Curve Finance上でETHとstETHをペアとする「流動性マイニング」でAPR3%前後で運用できます。
![LST(リキッドステーキングトークン)の運用](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/lst.png)
![LST(リキッドステーキングトークン)の運用](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/lst.png)
※本来であれば、Lido Finance上でETHを返還してもらうのが一番効率が良いですが、Requestを行ってから実際にClaimできるまで数日の待機期間が必要なため、急いでETHに戻したい人はCurveを利用します。
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次の手順でstETHの流動性マイニングを行います。
- stETHとETHをメタマスクに用意する
- Curveにメタマスクを接続する
- 流動性を提供する
流動性の提供方法は、他の分散型取引所の「流動性マイニング」と同じです。
リキッドステーキングの仕組み
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リキッドステーキングの沿革
Lido FinanceがETHのリキッドステーキングプロトコルを最初に開発したプラットフォームです。
![](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/image-32.jpg)
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Ethereum Networkは当初「プルーフオブワーク」を採用しており、2020年12月1月の「EIP-3675」が投票で採用されたことにより「プルーフオブステーク」への移行が始まりましたが、次の問題が起きていました。
- 32ETHの倍数でステーキングが必要
- 2023年9月の「The Merge」まで引出不可
- 引き出せないので流動性として利用できない
この課題を解決するために2020年12月にLidoが創設され、資金調達が行われました。
Lido Financeは少額からのETH提供を可能にし、同時にstETHを発行することで流動性の問題を解決しました。
![Lido Finance(リドファイナンス)とは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/about-lido-finance.png)
![Lido Finance(リドファイナンス)とは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/about-lido-finance.png)
2024年6月16日時点ではLido Financeは、全てのブロックチェーン上の全てのリキッドステーキングプラットフォームの中で最も多い330億ドルの預かり資産があります。
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イーサリアムのバリデーターのシェアは、Lido Financeが最も多いです。(下の画像一番下の紺色部分)
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リキッドステーキングの仕組み
リキッドステーキングの仕組みについて、Lido Financeを例にご紹介します。
Lido Financeは少額からETHを預かり、32ETH分が集まると「Lido DAO」の「バリデーター」がそれを用いてステーキングを行い、実際にEthereum上で取引の検証・承認活動を行います。
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例えばあなたが1ETHしか持っていないくても、他の人が合計で31ETH分をLidoに預ければ良い訳です。
![リキッドステーキングとは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/liquid-staking-architecture.png)
![リキッドステーキングとは](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/liquid-staking-architecture.png)
検証・承認活動により得られたバリデーター報酬から一定のプロトコル手数料が差し引かれ、リキッドステーキングを行った人に還元されます。
※Lido Financeでは10%がプロトコル手数料として差し引かれます。
また、リキッドステーキングを行うと同時に債権トークン「Liquid Staking Token」が発行されます。
ステーキングを行ってもLSTという形で流動性を確保することができ、分散型取引所で「流動性マイニング」で運用したり、「Aave」等で貸し出しを行ったりして運用ができます。
リキッドステーキングのリスク
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リキッドステーキングのリスクは、LST(債権トークン)の価値が下落し、ステーキングした仮想通貨の元本を回収できなくなるリスクです。
例えば、Lido Financeが発行するstETHの価値はETHと連動し、利息を考慮するとETH建てでは常に価格は右肩上がりになります。
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このようにstETHに価値が生じているのは、いつでも償還してETHを回収できるからです。
しかし、仮にLido Financeでトラブルが生じ、プラットフォーム上でETHの償還ができない可能性が生じた場合、stETHの価値が以下のように下落するケースが想定されます。
通常stETHは、Curve Financeで「StableSwap」と呼ばれる仕組みでスワップされるため、価値が下落しません。
「StableSwap」はCurve Financeが開発したステーブルコイン同士といった等価交換のスワップに活用されるAMMで、「プライスインパクト」の発生なしでほぼ1:1でスワップできる仕組みです。
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これがstETHとETHのスワップにも適用されています。
しかし、StableSwapは流動性の枯渇を防ぐために、過剰に売られた場合のみ非常に大きいプライスインパクトが発生し、価値が下落します。
![](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2024/06/stETH-stableswap.png)
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Lido Financeのプラットフォームそのものにリスクが生じ、stETHをアンステークできない可能性が生まれた場合、分散型取引所でstETHは投げ売られるでしょう。
StableSwapに従ってstETHの価格は暴落するため、元のETHの投資分は回収できなくなります。
![](https://satou-didi.com/wp-content/uploads/2023/03/StableSwap-eyecatch-1.png)
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