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- 仮想通貨Aave(アーベ)の概要と特徴
- 仮想通貨Aave(アーベ)の将来性
- Aaveで仮想通貨を運用して利息を稼ぐ方法
- 仮想通貨Aaveを運用して稼ぐ方法
仮想通貨Aave(アーベ)とは、仮想通貨の貸し借りの場を提供しているレンディングプラットフォームAave(アーベ)から公式に発行されている仮想通貨です。

結論、Aaveは最も利用者・対応ブロックチェーン数の多い仮想通貨の貸し借りの場を提供しているプラットフォームであり、そのガバナンストークンである仮想通貨Aaveは将来性を大きく期待できます。
本記事を読むことで仮想通貨Aaveの将来性・将来価格について知ることができ、適切な投資判断ができるようになります。

後半では、レンディングプラットフォームAaveを利用して仮想通貨を稼ぐ方法についても解説しているので、是非最後までご覧ください。
本記事は、以下のAaveの公式ドキュメント・ホワイトペーパーを参考に作成しています。
※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。
暗号資産に関する注意事項は、金融庁・消費者庁・警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。
仮想通貨Aave(アーベ)とは?


まず仮想通貨Aave(アーベ)の概要について解説していきます。
①DeFiサービスAave発行のトークン
仮想通貨Aave(アーベ)とは、仮想通貨の貸し借りの場を提供しているレンディングプラットフォームAave(アーベ)から公式に発行されている仮想通貨です。
仮想通貨名称 | Aave(アーベ) |
シンボル | Aave |
ブロックチェーン | Ethereum |
時価総額順位 | 49位 |
時価総額 | 1,277億円 |
総発行枚数 | 16,000,000枚 |
上場先 | Bybit,KuCoin,Binance等 |
公式サイト | https://app.aave.com/ |
公式Twitter | https://twitter.com/AaveAave |
ホワイトペーパー | WP ver1.0 |
仮想通貨Aaveは投票権を担うガバナンストークンでもあり、Aaveの改善提案に投票を行うこともできます。
現在議題に挙がっているAaveの改善提案リストはこちらから確認できます。
②Aaveはレンディングプラットフォーム
Aave(アーベ)は2023年5月24日時点では、次の3つの点から最も人気がある仮想通貨の貸し借りの場を提供しているレンディングプラットフォームです。
- 最も対応しているブロックチェーン数が多い(8チェーン)
- 最も利用者数が多い
- これまでDeFiサービス特有のハッキング被害がない


レンディングプラットフォームAaveは次の8つのブロックチェーンに対応しており、多くの仮想通貨を貸し借りできます。
- Ethereum(イーサリアム)
- Arbitrum(アービトラム)
- Avalanche(アヴァランチ)
- Fantom(ファントム)
- Harmony(ハーモニー)
- Optimism(オプティミズム)
- Polygon(ポリゴン)
- Metis(メティス)
預け入れらている仮想通貨の総額を示すTVL(Total Value Locked)は、52.8億ドルとなっており、レンディングプラットフォームでは最も多いです。



これまでハッキング被害もなく、安全面でも他のレンディングプラットフォームより優れているといえます。
レンディングプラットフォームAaveでは、仮想通貨を預け入れることで借りる人が支払い利息を貰えるようになります。
逆に、利息を支払えば仮想通貨を借りることもできます。
仮想通貨を借りるためには、借りる額以上の仮想通貨をAaveに預け入れて担保にする必要があり、返済不能といったトラブルが起きない仕組みになっています。



仮想通貨の世界は匿名性で、当然取り立てとかはできないので、このような安全な仕組みになっている訳ですね。
③ステーキングで運用することができる
仮想通貨Aave(アーベ)は、公式サイト上でステーキングをすることで簡単に運用して増やすことができます。
2023年5月24日時点では、年間利回り(APR)は6.1%となっています。


仮想通貨Aave(アーベ)は将来性あり


仮想通貨Aave(アーベ)は、次の3つの理由から、将来性を期待されています。
※読みたい所にジャンプできます。
①Aaveは最も対応チェーン数が多い
Aave(アーベ)は対応チェーン数・対応仮想通貨がダントツで多く、レンディングプラットフォームとして唯一無二のポジションを築いており、ガバナンストークンである仮想通貨Aaveの将来性も期待できます。
2023年5月24日時点では、Aaveは以下の8つのブロックチェーンに対応しています。
- Ethereum(イーサリアム)
- Arbitrum(アービトラム)
- Avalanche(アヴァランチ)
- Fantom(ファントム)
- Harmony(ハーモニー)
- Optimism(オプティミズム)
- Polygon(ポリゴン)
- Metis(メティス)
レンディングプラットフォームの対抗馬としてはCompound(コンパウンド)がありますが、こちらはイーサリアムがメインとなっており、手数料(ガス代)が高額です。
Aaveが対応しているPolygon Network(MATIC)は特にガス代が安く、運用先として人気があります。



Aaveはこの対応の幅広さから、今後のDeFiのレンディングプラットフォームとして残り続けるでしょう。
②利用者が最も多く信頼と実績がある
Aaveの預け入れ額(TVL, Total Value Locked)は、2023年5月24日時点では52.8億ドルとレンディングプラットフォームではトップとなっており、最も利用者が多いといえます。





対応チェーン数と仮想通貨数が多いから、たくさん利用されていることがよく分かるね!
また、Aaveの利用は仮想通貨を預ける必要が前提となっているため、これまでDeFiでしばしば起きるハッキングの被害をまだ受けていない点も人気の理由の1つと言えるでしょう。
今後も安心して利用できるレンディングプラットフォームとして、長く利用されていくでしょう。
③Aaveは発行上限のある人気銘柄
Aaveの発行上限枚数は1600万枚となっており、2023年5月24日時点では約1440万枚が発行済みとなっています。


1300万枚分のAaveは既に流通済みとなっており、Aaveの前身であるETHLend(現在はAaveの子会社)が発行していた仮想通貨LENDから移行された分です。
現在は、残りの300万枚がAaveの開発者等の報酬として新規で発行されている最中です。
発行上限が決まっており、枚数も1600万枚と少ないため、1枚あたりの希少性が高いです。



発行のペースも緩やかなので、売り圧が小さく価値も希薄化しにくいことが人気銘柄となっている理由の1つです。
>Aaveの新規発行についてはこちら
仮想通貨Aave(アーベ)の将来価格の予想


次の、仮想通貨Aave(アーベ)の将来価格を次の2点から予測します。
2023年5月24日時点のチャートより予測
以下は、2023年5月24日時点の仮想通貨Aave(アーベ)のチャートです。


2022年に仮想通貨バブルから弾けて以降、他のアルトコインと同様に価格は回復していません。
ビットコインの価格が上昇すると言われている次の半減期は2024年4月頃となっています。
ビットコインとアルトコインの価格は基本的に連動するため、Aaveも最高値圏までの回復は問題なく狙えるでしょう。(連動する理由はこちらの記事で解説
時価総額・時価総額ランキングが低い仮想通貨はビットコインの価格上昇についてこない可能性もありますが、時価総額ランキング49位の主要アルトコインの1つであるAaveにその心配は不要です。



先述のように、Aaveは新規発行ペースも緩やかなので、その点でもAave1枚あたりの価値希薄化は起こりづらいです。
2023年5月24日時点の時価総額より予測
2023年5月24日時点では、仮想通貨Aaveの時価総額は1,277億円となっており、時価総額ランキングは49位となっています。
Aaveは人気のレンディングプラットフォームということだけあり、アルトコインの中では既に上位に位置している仮想通貨です。
時価総額ランキング10位代は、BUSD・DAI・AVAXといった主要なアルトコインが多く並んでいるので、レンディングプラットフォームのガバナンストークンでここまで上昇するのは難しいでしょう。
時価総額ランキング20位代になると、Uniswapといった主要なDeFiサービスも並ぶようになってきます。
仮想通貨の貸し借りが今後もっとメジャーになってくれば、現在時価総額ランキング22位の仮想通貨UNI(Uniswapのガバナンストークン)までは上昇する可能性はあるでしょう。



仮想通貨UNIの時価総額は約4,026億円なので、時価総額比で考えると3倍以上は狙える計算になりますね。
仮想通貨Aave(アーベ)の買い方
仮想通貨Aaveは、海外取引所Bybit(バイビット)で購入できます。



2023年5月時点では、国内の取引所には上場していません。
まずは、海外取引所Bybit(バイビット)の口座を開設しましょう。


海外仮想通貨取引所に日本円を直接入金することはできません。
Bybitで仮想通貨を購入するためには、国内取引所から仮想通貨を送金する必要があります。



Bybitへの送金手数料が無料の国内取引所ビットフライヤーの口座を開設して、送金手数料が無料の仮想通貨XRPを買って送金しましょう!
- bitFlyerで送金手数料が安い仮想通貨XRPを購入
- 仮想通貨XRPをBybitに送金
- XRPを使ってBybitで仮想通貨を購入



こちらの記事でbitFlyer⇒Bybit⇒メタマスクまでの一連のやり方を詳しく解説しているので参考にして下さい。
仮想通貨Aaveは次の手順で購入できます。


Aaveの貸出しサービス利用するメリット


次に、レンディングプラットフォームAaveで仮想通貨を貸し出す3つのメリットについて紹介していきます。
※読みたい所にジャンプできます。
貸出メリット①:利息を簡単に稼げる
Aave(アーベ)で仮想通貨を貸し出すメリットの1つ目は、仕組みの理解が難しくないので、やり方が簡単で初心者でも納得して始めやすい点です。
貸し出しを行う手順は、大まかにはAaveに対応している仮想通貨を預け入れるだけです。
あとは勝手に借り入れを行っている人の支払利息が自動的に収入になります。



すごく簡単だね!
他のDeFiの運用方法で代表的なものとしては、流動性マイニング
流動性マイニングはもっと沢山稼げる可能性がありますが、やり方・収入計算の仕組み・インパーマネントロス等が複雑で、初心者にとってはややハードルが高い運用方法です。



Aave(アーベ)を利用したレンディングであれば、初心者でも簡単に利息収入を得ることができます!
貸出メリット②:多くの通貨を運用可能
Aave(アーベ)で仮想通貨を貸し出すメリットの2つ目は、運用できる仮想通貨の種類が多いという点です。
レンディングサービスの場合、借りたい人と貸したい人の需給があり、Aave側で許可が下りればどんな仮想通貨でも運用の対象になります。



8つのブロックチェーンに対応しているため、その幅も広いです。
例えば、ステーキングといった仮想通貨の運用方法の場合、そもそもステーキングを前提とした仮想通貨の仕組みになっていないと、運用することはできません。
Aaveでは多くの仮想通貨を運用することができるので、ステーブルコインを貸し出して価格変動リスクなしで利息収入を稼ぐこともできるようになっています。
貸出メリット③:貸し倒れリスクがない
Aave(アーベ)で仮想通貨を貸し出すメリットの3つ目は、貸し倒れリスクがほとんど発生しないという点です。
普通の現預金の貸し借りでは、貸し倒れのリスクがあります。



だから取り立てがあったり、貸倒損失といった概念がある訳ですね。
ブロックチェーンの世界は匿名性であり、Aaveを利用するために個人情報を登録するといったことは一切ありません。
仮想通貨を借りたあと、返さずに逃げてしまっても別に問題ない訳です。怖い人が家に取り立てにきたり、電話が鳴りやまったりすることもないです。



じゃあ貸してる側にとっては貸し倒れのリスクがありそうだけど・・・
Aaveでは、仮想通貨を借りる人は借りる額より一定以上多くの仮想通貨をAaveに預け入れる必要があり、リスクが高い仮想通貨であればあるほど、多く預け入れることになります。



ちなみに、担保として預け入れるイメージですが、この分の利息収入はあなたの元にしっかり入っていきます。
返済を行わないと仮想通貨を引き出せない仕組みです。
つまり、仮に返済されなくても基本はその額以上の仮想通貨がAaveの手元にある状態なので、返済されてなくても機能する前提で仕組みが作られており、貸し倒れのリスクを気にする必要がないということです。
Aaveの借入れサービスを利用するメリット
次に、レンディングプラットフォームAaveで仮想通貨を借りる3つのメリットについて紹介していきます。
※読みたい所にジャンプできます。
借入メリット①:担保も同時に運用可能
Aave(アーベ)で仮想通貨を借り入れるメリットの1つ目は、預け入れる仮想通貨を同時に運用できる点です。
貸し付けのメリットで紹介したように、仮想通貨を借りる人は同時に仮想通貨をAaveを預け入れる必要があります。
この預け入れる仮想通貨からも利息収入は常に発生します。



借り入れで発生する支払利息よりも少ない仕組みにはなっていますが、この点はメリットといえます。
借入メリット②:借りた通貨も運用可能
Aave(アーベ)で仮想通貨を借り入れるメリットの2つ目は、預け入れる仮想通貨を同時に運用できる点です



Aaveで借りた仮想通貨はあなたのものになるので、自由に運用できます。流動性マイニングに使っても、ステーキングに使っても良いです。
借りた仮想通貨を運用する場合、次の式で利益が出ていれば問題がないということになります。
利益=借りた仮想通貨の運用利回り+担保分の利息収入-借りた仮想通貨の支払利息
仮想通貨によって異なりますが、支払利息は年間で2%~4%程度発生し、返済のときに一緒に支払うことになりますが、しっかり運用できれば赤字になることは基本的にはないレベルです。
借入メリット③:返済は必須ではない
Aave(アーベ)で仮想通貨を借り入れるメリットの3つ目は、借り入れた仮想通貨の返済が必須ではない点です。



「借りる」となると、どうしても気掛かりなのは返済で、初心者にとってハードルが高く感じるポイントでしょう。
DeFiのレンディングサービスでは、仮想通貨の返済は必須ではありません。
これは、借りる仮想通貨の金額より一定以上の仮想通貨を事前に預け入れておく必要があるからです。
ブロックチェーンの世界のお金の貸し借りは、全て担保の範囲で行われます。
匿名性の利用が前提になっており、信用をベースにした貸し借りはできません。
常にAave側には貸している額以上の仮想通貨が用意されているので、返ってこない前提の設計になっていると言えます。



だから仮想通貨を返済しなくても、急に家に怖い人が仮想通貨を取り立てに来ることはない訳ですね。
返済ができない場合は、担保分を引き出すことができなくなるだけです。
しかし、担保分の方が借入額より多めに設定されており、支払うことになる利息を含めても返済した方が得なので、踏み倒す前提で利用するのは控えましょう。
Aave(アーベ)の貸出しサービスの使い方


Aaveで仮想通貨を預け入れて利息を稼ぐ方法について解説していきます。
対応している仮想通貨を貸し出すことで、初心者でも簡単に年間2%~6%程度で運用できるのでオススメです。
※読みたい所にジャンプできます。
手順①:メタマスクをAaveに接続する
下のボタンからAaveの公式サイトにアクセスできます。
まずはメタマスクをAaveに接続しましょう。


>>メタマスクの具体的なインストール方法はこちらの記事で解説しているので、参考にして下さい。
手順②:ブロックチェーンを選ぶ
次に、Aaveで利用するブロックチェーンを選択します。
今回は、ガス代が安いPolygonで仮想通貨MATICを貸し出して利息を稼ぎます。


手順③:預け入れる仮想通貨を選ぶ
次に貸し出し仮想通貨の「Supply(供給する)」を選択します。


手順④:ガス代を支払って預入を実行する
貸し出したい仮想通貨の枚数を入力して、ガス代が支払って貸し出しを実行します。


補足:預けた仮想通貨を引き出す
預けた仮想通貨は「Withdraw」より引き出すことができます。


Unwrapにはチェックを付けたままにしておきましょう。
補足:レンディングの利回りの計算過程
仮想通貨の貸し付けで稼ぐことができる利息は、借り入れた人が支払う利息です。
具体的には、稼げる利息は次の式で計算されます。
年間利回り=利用割合×(変動金利割合・変動金利+固定金利割合・固定金利)×(1-留保率)
まず、利息を支払う側は以下の2つの金利のどちらかを選ぶことができるので、その加重平均を計算します。
- 変動金利:そのときの状況に合わせて利率が変動する
- 固定金利:借り入れを行ったタイミングで計算された利率で固定
そこに留保率(Reserve Factor)と呼ばれる、各仮想通貨毎に決まっているAave運営側に持っていかれる割合を掛け合わせます。(各仮想通貨のReserve Factorはこちらから確認できます)
最後に、預け入れ総額に占める借り入れ額を表す、利用割合(Utilization Rate, Ut)を掛けて、稼げる利率が計算されます。



Utを掛け合わせ理由は、預け入れを行っても借りてくれる人がいないと利息が支払われず、収入にならないことを式に盛り込むためです。
たくさん借入で利用されて、たくさん利息が支払われる仮想通貨を預け入れると、たくさん稼げるという訳です。
2023年5月24日時点の仮想通貨MATICの場合、全て変動金利なので次のように貸し付けによる年間利回りは計算されます。
年間利回り=0.47(0+1・0.039)(1-0.2)=0.014


Aave(アーベ)の借入れサービスの使い方





次に、Aaveで仮想通貨の借り入れを行うやり方を解説していきます!
仮想通貨の借り入れは次の手順で進めていきます。
基本的な流れは、借りる額より一定以上多い担保を預け入れ、仮想通貨を借りて、最後は利息と一緒に返済します。



しかし、仮想通貨の貸し出しとは違い、いくつか覚えておいた方が良い前提知識が5つあります!


※読みたいところにジャンプできます。
前提知識①:借入限度額(LTV)とは
仮想通貨の借り入れには限度額があり、仮想通貨を預け入れている金額(担保になる金額)によって変わります。
Aaveではこの最大借り入れ限度額のことを、Max LTV(Max Loan to Value)と呼び、仮想通貨毎に設定されています。
例えば、2023年5月24日時点の仮想通貨MATICのMax LTVは68%となっており、10ETHを預け入れた場合、借り入れができる最大のMATICは6.8ETH相当のMATICまでということになります。



各仮想通貨毎のMax LTVは、次のように確認できます。


前提知識②:清算閾値(LT)とは
清算閾値(Liquidation Threshold)とは、次の式で表された値が達すると「清算(Liquidation)」と呼ばれるアクションが発生してしまうラインのことを言います。
借り入れ額/担保額
清算とは、担保額に占める借入れ額の割合が上昇してしまったため、預けられていた担保を用いて強制的に返済が実行されることを言います。
前提知識①で紹介した例のように、10ETHを担保として預け入れ、Max LTVである6.8ETH相当分のMATICを借りたとしましょう。
借り入れ額/担保額=0.68
MATICの清算閾値(Liquidation Threshold)は73%となっているため、Max LTVまで借り入れを行うと清算までわずかしか余裕がない状態になっていることが分かります。





清算を避ける場合、Max LTVで借り入れを行うべきではないことが分かりますね。
担保額が少し値下がりしたり、借り入れた仮想通貨が少し値上がりしただけで清算が行われてしまいます。
前提知識③:Health Factor(Hf)とは
清算(Liquidation)のアクションは、実際は各仮想通貨毎の清算閾値(LT)ではなく、仮想通貨ウォレット全体のヘルスファクター(Health Factor, Hf)の値によって決定されます。





具体的には、次の式によって表されるHealth Factorをウォレット全体で計算し、それが1を下回ると清算が実行されます。
\(Health Factor=\frac{担保額×清算閾値}{借入総額}\)
前提知識①・②と同じように、10ETHを担保として預け入れ、Max LTVの6.8ETH相当のMATICを借りたとしましょう。
MATICの清算閾値(Liquidation Threshold)は73%なので、Health Factorは次のように計算されます。
\(Health Factor=\frac{10×0.73}{6.8}=1.07\)
このように、Max LTVで借り入れを行うとすぐにHealth Factorが1を下回ってしまう状態になることが分かります。



次に、実際に清算が起きた場合の例をイメージしてみましょう。
下はAave公式サイトで紹介されている清算(Liquidation)の例です。
- ボブは10ETHを預け入れ、5ETH相当のDAIを借り入れ
- ボブのウォレットのHfが1を下回り、清算対象になる
- 運営側は借り入れ額の50%(2.5ETH相当)まで清算が可能
- 運営側は清算ペナルティ5%分を多く回収できる
- 運営は2.5ETH+0.125ETH(5%分)の清算を実行
このように、清算は借入額の最大50%を限度に行われ、Health Factorが1以上に回復するように実施されます。



例で登場したペナルティについては次の前提知識④で解説しています。



ちなみに、この清算っていう作業はなんで必要なの?
Aaveが生産を行う理由は、担保の価値が下がっていく状態を放っておくと、Aave側で負債が生まれてしまい、仮想通貨を借りずに貸している人が引き出せず、大きく損をしてしまうからです。



次のように、3人でAaveの中で仮想通貨の貸し借りが行われた場合をイメージしてみましょう。
- 時系列①:AさんはETHを預け入れ
- 時系列②:BさんはDAIを預け入れ、ETHを借り入れ
- 時系列③:CさんMATICを預け入れ、DAIを借り入れ
ここでMATICの価格が大暴落し始めたらどうでしょうか。
Aave側でMATICを強制的に引き上げ、それを用いて返済するアクションを取らないと、仮想通貨を貸しているだけのAさんが大きな損失を被ってしまいます。





清算でこれを避けているんだね!
清算ペナルティは次のように確認できます。


前提知識④:清算されるときの損失とは
清算(Liquidation)が行われると、仮想通貨の借り入れを行っている人には、清算ペナルティ(Liquidation Penalty)と呼ばれる損失が発生します。
返済が必要な分と同額だけ強制的に担保から引き上げれば、返済する上では十分ですが、それ以上に担保を引き上げます。
この必要以上に担保を取り上げる分が清算ペナルティであり、次のように各仮想通貨毎に決まっています。



清算ペナルティは次の2つの理由から課されています。
- なるべく余裕を持って担保を用意してもらうため
- 清算作業をわざわざ行う開発・運営側に対するインセンティブ
清算ペナルティは数パーセントの範囲で課されるため、致命的な損失にはなりませんが、余裕をもって担保を用意してから借り入れを行うことをオススメします。
前提知識⑤:支払う利息の金額について
Aaveで借り入れを行うときに支払う利息は、返済するときに一緒に支払います。



年間の利子率が各仮想通貨毎に数パーセント程度で決まっており、借り入れ期間が長ければ長いほど、支払う利子の金額も大きくなっていきます。
支払利息の計算方法は、預入総額に占める借入総額を表す「利用割合(Utilization Rate)」によって2つのパターンに分かれます。
まず、利用割合(Utilization Rate, Ut)は次の式で計算されます。
\(利用割合(Ut)=\frac{借入総額}{預入総額}\)
この利用割合(Utilization Rate)が、各仮想通貨毎に決まっている最適利用割合(Optimal Utilization Rate, Uoptimal)より大きいか小さいかで、支払う利息の計算方法が変わります。
\(U_{t}<U_{optimal}:利息率=R_{0}+\frac{U_{t}}{U_{optimal}}×R_{slope1}\)
\(U_{t}>U_{optimal}:利息率=R_{0}+R_{slope1}+\frac{U_{t}-U_{optimal}}{1-U_{optimal}}×R_{slope2}\)
\(\scriptsize U_{t}<U_{optimal}:利息率=R_{0}+\frac{U_{t}}{U_{optimal}}×R_{slope1}\)
\(\scriptsize U_{t}>U_{optimal}:利息率=R_{0}+R_{slope1}+\frac{U_{t}-U_{optimal}}{1-U_{optimal}}×R_{slope2}\)
R0・Rslope等の値は各仮想通貨毎に決められており、こちらから確認できます。(Polygonの例)
借り入れの利用割合が低いと、利率が低く算出される計算式が使われます。(たくさん借りてもらいたいから)
逆に、借り入れの利用割合が高いと、利率が急激に高くなるような計算式が使われます。(借りてもらいたくないから)
各仮想通貨の借り入れ画面の下に表示されている利率と利用割合のグラフが、急激に途中で上がっているのは、このことが理由になっています。


手順①:先に担保を用意する
本記事の仮想通貨の貸し付け方を参考に、まずは仮想通貨を預け入れましょう。


手順②:借り入れる仮想通貨を選ぶ
借り入れたい仮想通貨の「Borrow」を選択します。


手順③:承認&ガス代を支払って実行
借り入れる仮想通貨の枚数を入力し、承認を行います。
承認が済んだらガス代を支払って、借り入れを実行しましょう。


補足①:仮想通貨の返済を行う方法
仮想通貨の「Repay」から返済ができます。


返済する枚数を入力して、ガス代を支払って返済を実行します。


「MAX」を選択すると、返済に必要な「借入額+支払利息」の分が自動的に入力されます。





時間経過と共に返済に必要な仮想通貨の枚数が増えていくので、注意しましょう。返済しなくても大きな問題がある訳ではありません。
しかし、返済しない場合、預け入れている仮想通貨をHealth Factorが1を下回らないまでの分しか引き出すことができず、清算が起きた起きた場合は清算ペナルティが数パーセント発生してしまうので注意しましょう。



ちゃんと返す前提で借りた方がいいね!
補足②:報酬(リワード)を請求する
借り入れを行うこができる仮想通貨の中には、リワード(Reward)と呼ばれる特別報酬を貰えるものがあります。



仮想通貨を借りる側でも貰える報酬があるんだね!
支払利息のパーセンテージの下にもう1つパーセンテージが記載されている仮想通貨は、このパーセンテージ分のリワードを貰えます。





報酬の請求は、ダッシュボードの「Available rewards」から行えます!
レンディングサービスAaveの手数料まとめ



レンディングプラットフォームAave(アーベ)で支払う手数料をまとめると、次の通りです!
- 各ブロックチェーン毎に発生するガス代
- 各ブロックチェーン毎に発生するガス代
- 返済時に支払う必要がある利息
例外として、フラッシュローンと呼ばれる機能は、ガス代+0.09%の手数料が発生します。
仮想通貨Aave(アーベ)のステーキング方法


次に、仮想通貨Aave(アーベ)をステーキングで運用して増やす方法を解説します。
Ethereumチェーンでステーキングする
仮想通貨Aaveは、Aaveの公式サイトでイーサリアムのブロックチェーンを利用してステーキングしていきます。
こちらからAave公式のステーキング画面にアクセスします。
現在の利率は以下から確認できます。


ステーキングする仮想通貨Aaveを用意したら、「Stake」を選択してステーキングを実行します。
ステーキング解除までに一定期間掛かる
仮想通貨Aaveはステーキングを解除する申請を行ってから、実際に解除できるまで一定期間掛かる仕組みになっています。
2023年5月24日時点では、20日間掛かります。



すぐに解除できない仕組みになっているので、注意しましょう!
すぐに解除できない理由は、ステーキングされている仮想通貨Aaveは運営にとって重要な使い道があるからです。
これについては、次のステーキングのスラッシング(Slashing)の項目で解説していきます。
ステーキングのリスクSlashingについて
仮想通貨Aaveのステーキングには、スラッシング(Slashing)と呼ばれるリスクがあります。
これはAave運営が致命的な債務超過(Deficit)になってしまった場合、ステーキングされている仮想通貨Aaveを30%まで補填に充てることができる仕組みのことです。


これまでに紹介した清算で抑えることはできますが、それでも大暴落し続けてしまった場合、仮想通貨を預け入れてくれた人が引き出せなくなる可能性がゼロではありません。
最後の砦として、このステーキングされている仮想通貨Aaveがある訳です。



すぐにはステーキングを解除できなくなっている理由もこのためです。



ステーキングで運用して稼げるのは、このスラッシングリスクの対価っていうことだね!
参考:複数階建で担保&借入を繰り返す戦略
DeFiのレンディングサービスには、借り入れた仮想通貨をさらに預け入れ、増えた借り入れ限度額分でさらに仮想通貨を借り入れ、その仮想通貨もまた預け入れて借り入れを行うということを繰り返していき、運用額を増やしていくという有名な戦略があります。
例えば、借り入れ限度額が担保額の50%(LTVが50%)となっている場合、この戦略を繰り返すことで運用資金を2倍にすることができます。



仮に、200MATICが手元にあるとしましょう。
この場合、預け入れた200MATICで、借り入れと預け入れを繰り返すことにより、理論上は最大で400MATICまで預入額を増やしていくことができます。(Polygonなのでガス代はほぼゼロと仮定)


\(a_{n+1}=\frac{1}{2}a_{n}\)
\(S_{n}=\frac{a(1-(\frac{1}{2})^n)}{1-\frac{1}{2}}\)
1/2のn乗は最後0に収束するので、次の式のようになります。
\(S_{n}=\frac{a}{\frac{1}{2}}\)
\(S_{n}=2a\)



初項aの2倍になることが分かりますね。
200MATICの元手からさらに200MATIC借りることができ、400MATIC分の貸し付け利息の収入と200MATIC分の支払い利息が発生することになります。
基本的には、貸付利息の収入より、借入による支払利息の方が2倍以上大きいため、この戦略では損をする場合がほとんどなので注意しましょう。
この戦略が成立することもあり、それは特別報酬(リワード)が運営により多く設定された場合です。
貸し付け金額の大きさ、借り入れ金額の大きさに応じて特別リワードが付与されていたため、とにかく借り入れと貸し付けを繰り返して運用額を増やしていくのが有効な戦略でした。
しかし、こんな状況であれば皆同じことを考えるので、特別報酬がなくなるまで吸い尽くされるだけなので、報酬がすぐに少なくなってしまいます。
例えば、2023年5月24日時点では、MATICの借り入れで貰える年間のリワード(Reward)は0.72%となっており、ほとんど貰うことはできません。





通常の支払利息の下に小さく表示されている0.72%が特別報酬です。
まとめ:Aaveを上手に利用して利息を稼ごう


仮想通貨Aave(アーベ)とは、仮想通貨の貸し借りの場を提供しているレンディングプラットフォームAave(アーベ)から公式に発行されている仮想通貨です。
結論、仮想通貨Aaveは次の3つの理由から将来性が期待できるため、アルトコインの投資先としてはオススメです。
※読みたい所にジャンプして戻れます。
仮想通貨Aaveは、海外取引所Bybit(バイビット)で購入できます。



2023年5月時点では、国内の取引所には上場していません。
海外取引所Bybit(バイビット)の口座を開設しましょう。


海外仮想通貨取引所に日本円を直接入金することはできません。
Bybitで仮想通貨を購入するためには、国内取引所から仮想通貨を送金する必要があります。



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- 仮想通貨XRPをBybitに送金
- XRPを使ってBybitで仮想通貨を購入



こちらの記事でbitFlyer⇒Bybit⇒メタマスクまでの一連のやり方を詳しく解説しているので参考にして下さい。
【9月更新】口座開設キャンペーン一覧
【金融庁】仮想通貨に関する注意喚起



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