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- パンケーキスワップV3ステーキングのやり方
- パンケーキスワップV3ステーキングの魅力
- パンケーキスワップV3の価格範囲設定の仕組み
- ステーキングが消えた時の原因と対策
パンケーキスワップは2023年4月4日に大型のアップデートでV2からV3となり、ステーキング(流動性マイニング)の方法が変わってより多くの報酬を稼げるようになりました。

パンケーキスワップV3のステーキングの仕組みは他の分散型取引所では既にスタンダートと言えるやり方で、既存の仕組みより優れていてメリットがたくさんあるので、V3のやり方をマスターしましょう!

本記事後半ではオススメの高利回り投資先も紹介しているので、是非最後までご覧ください。
本記事は次のパンケーキスワップの公式文献を参照して作成しています。
※当メディアでは、金融庁の「暗号資産交換業者登録一覧」で認可を受けており、「関東財務局」に登録されている仮想通貨取引所の利用を推奨しています。また、当メディアの「仮想通貨」は「暗号資産」のことを指します。
暗号資産に関する注意事項は、金融庁・消費者庁・警察庁による「暗号資産の利用者のみなさまへ」を是非ご覧ください。
パンケーキスワップV3ステーキングの始め方


まず、パンケーキスワップV3のステーキング(流動性マイニング)の始め方を解説していきます。
パンケーキスワップV3のステーキングは次の手順で行います。





下のボックスを開くと、詳細な手順を確認できます!
前提知識:仮想通貨のステーキングとは
分散型取引所で行えるステーキングとは、仮想通貨を預けることでスワップに利用してもらい、その対価として報酬を貰うことを言います。
イールドファーミングと呼ばれる稼ぎ方の1つで、厳密には「流動性マイニング」と言います。
分散型取引所では人間と直接仮想通貨のやり取りを行うことはなく、「流動性プール」と呼ばれる投資家が仮想通貨を預けることで出来上がっている保管場所と取引を行うことになります。


あなたが仮想通貨を預けた流動性がスワップで使われると、手数料を報酬として貰えます。(BNB&BUSDの流動性を提供した場合、BNB⇔BUSDのスワップが行われると手数料を貰える)



これが分散型取引所でできる「ステーキング」なんだね!
始め方①:ガス代を用意
パンケーキスワップを利用するためには、ガス代と呼ばれる手数料が必要です。
パンケーキスワップは基本的にBNB Smart Chainで利用することになるので、仮想通貨BNB(バイナンスコイン)をガス代として用意します。
BNB Smart Chainで1回の取引に必要なガス代は数十円なので、500円~1000円分のBNBがあれば、しばらくはパンケーキスワップを利用できます。



BNBは海外取引所で用意して、メタマスクに送金する流れになります。
国内取引所GMOコインから、Bybitに仮想通貨を入金してBNBを購入し、メタマスクに送金すればほとんど手数料が掛からないのでオススメです。


・特徴①:仮想通貨の取引手数料が安い
・特徴②:仮想通貨の送金手数料が無料
・特徴③:最短10分で口座開設できる
・特徴④:信頼と実績のGMOグループ
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GMOコインを使って、ガス代BNBをメタマスクに用意するやり方は、下の記事で詳しく解説しています。
始め方②:メタマスクを接続
下のリンクからパンケーキスワップの流動性プールの一覧にアクセスできます。
まずは画面右上からメタマスクに接続しましょう。


始め方③:利用するチェーンを選択
次に利用するブロックチェーンを選択しましょう。
今回はBNB Smart Chainを選択します。


選択したブロックチェーンの左の地球マークから言語設定を変更できます。(日本語可)
始め方④:提供する流動性を選択
次にステーキング先の流動性プールを選びましょう。
年率(APR)は1つの目安で、実際のあなたのAPRとは異なります。(詳細は本記事後半で解説しています)
今回はオススメプールの1つであるBTCB-BNBのV3流動性プールを選びます。





流動性プール一覧の画面の見方は次の通りです!
- 0.25%:設定が推奨されている手数料
- 73X:仮想通貨CAKEの新規発行分報酬の貰いやすさ
- 年率:貰える年間利回り(価格範囲決定前なので飽くまでも目安)
- 獲得:貰える報酬の種類(新規発行CAKEとスワップ手数料が基本)
V2と書かれているものはV2の流動性プールで、何も記載がないものはV3の流動性プールです。
始め方⑤:価格範囲の設定&枚数の入力
流動性提供の設定画面に入るので、まずは流動性を提供する価格範囲を決めましょう。


初期設定は上限価格が現在価格の2倍、下限価格が現在価格の半分になっています。



リスクが低めな提供方法であり、このままでも問題はありません!
価格範囲を決定したら提供する仮想通貨の枚数を選びます。
始め方⑥:ガス代を払い流動性を提供
全て設定したら、まずはガス代を支払って流動性を作成しましょう。


この時点ではまだ流動性を作成しただけで、流動性を提供したことにはなっていません。
流動性提供一覧に戻ると、作成した流動性をステーキングできるようになっています。
「ステーキング」を選択し、ガス代を支払って流動性の提供は完了です。





あとは自動的に報酬を貰えます!
報酬の受取り方とステーキング解除方法
パンケーキスワップでは次の2つを流動性提供の報酬として貰えます。
- 仮想通貨CAKEの新規発行分の割り当て
- 流動性を利用してもらった際の取引手数料



それぞれで受け取り方法が異なります!
仮想通貨CAKEの新規発行分の割り当ては、自分が提供した流動性プールの「収穫」から請求することができます。(ガス代が必要)


流動性を利用してもらった際の取引手数料については、こちらのリンクから自分の流動性一覧にアクセスし、自分の提供した流動性の詳細画面を開きます。


「集める」を選択すると、これまで貯まってスワップ手数料を請求できます。(ガス代発生)


ステーキングの解除は「ステーク解除」からできます。(ガス代が必要)


ステーキングを解除したら流動性を開いて、仮想通貨に分解します。


「取り除く」で流動性を仮想通貨に分解できます。(ガス代発生)


PancakeswapV3ステーキングのメリット


パンケーキスワップV3には、次の3つのメリットがあります。
※読みたい所にジャンプできます。
①ステーキング者が手数料を設定できる
UniswapV3のステーキング(流動性マイニング)のメリットの1つ目は、次の4つから流動性提供者側で自由に手数料を設定できる点です。
- 1%(マイナーなペアに最低)
- 0.3%(ほとんどのペアに最低)
- 0.05%(安定的なペアに最適)
- 0.01%(非常に安定したペアに最適)



例えば1%に設定すると、1回のスワップであなたにたくさんの手数料が報酬として入ることになります!
V2では全ての流動性プールに対してスワップ手数料が0.25%で固定となっており、その流動性を提供している人に報酬として流動性提供金額の比率で配分されていました。
これを自由に決められるようになりましたが、次のように推奨の手数料を選んでくれるので、特に難しく感じることはありません。
- ステーブルコイン同士といった価格変動が小さいペアは最低の0.01%
- 価格変動リスクが高い通貨を含む場合は1%
このような設定が推奨される理由は、流動性提供者側の利益は「報酬-インパーマネントロス」で計算されるからです。
本記事後半で詳しく解説していますが、仮想通貨の流動性マイニングは価格変動が起きれば起きるほど、インパーマネントロスと呼ばれる損失が発生します。
ステーブルコイン同士の場合は価格変動が起きないため、報酬となるスワップ手数料が少なくても投資家側としては問題なく魅力的な投資先として映ります。



確かにステーブルコインは安定した投資先だから、年間利回りが低くても全然納得だね!
しかし、価格変動が大きい仮想通貨を含むペアの場合、投資家は常にインパーマネントロスのリスクがあるため、ベースとなるスワップ手数料を底上げしておく必要がある訳です。



利用者側は手数料が安い流動性プールを利用しやすいので、手数料は推奨設定のままにしておくのがオススメです。
ステーブルコインはStable Swap AMMという自動の価格決定の仕組みが使われているため、価格が変動しないようになっています。
②ステーキングする価格帯を設定できる
V3のステーキング(流動性マイニング)のメリットの2つ目は、提供する流動性の価格帯を自由に設定でき、少ない流動性提供金額でも多くのスワップ手数料を報酬として貰うことができる点です。
V3のステーキングでは、提供する流動性の価格帯を下のように設定することができます。(V2や他の分散型取引所では不要な場合がほとんど)


あなたが提供した流動性は、あなたが設定した価格範囲に現在価格が含まれている時だけスワップに利用され、手数料を報酬として貰えます。
これによるメリット・デメリットは次の通りです。
- レンジを狭くすればするほど、大量にスワップ手数料を貰える
- レンジを適切な範囲で広く設定すると、安定してそこそこスワップ手数料が貰える
- レンジを狭くしすぎて価格帯から外れてしまうと、スワップ手数料が貰えない
- レンジあまりにも広くし過ぎると、ほとんどスワップ手数料を貰えなくなってしまう



意味のある流動性を提供してくれた人にはたくさん報酬をあげるという仕組みになっているんだね!
このように価格範囲の設定を行う必要がある理由は、パンケーキスワップV3は「資本効率性」を重要視しているからです。
現在の価格が価格範囲に含まれてるときのみ手数料をたくさん貰える仕組みになっているため、投資家は自分の資産をできるだけ効率的に提供するようになり、無駄な仮想通貨がパンケーキスワップの流動性に置かれたままにならなくなります。



今まで無駄になっていた仮想通貨は、CAKEを買ってステーキングされる等、別の用途に使われるため効率的になるという訳ですね。
③1:1の等価で流動性を提供する必要なし
UniswapV3のステーキング(流動性マイニング)のメリットの3つ目は、仮想通貨を1:1の等価で提供する必要がなくなったという点です。



従来のV2や他の分散型取引所では、仮想通貨を1:1の等価で提供する必要がありますが、パンケーキスワップV3では自由に設定できます!
仮想通貨ペアの提供の比率は、価格範囲の設定と連動しています。
最初は提供する仮想通貨ペアの比が等価になるように設定されており、次の式を満たすような上限価格と下限価格が自動で設定されています。


この価格範囲は自分で調整することもでき、必ずしも等価で提供する必要はありません。
BNB&BUSDの流動性提供を例に挙げてみましょう。
- BUSD/BNBの上限価格を広くする⇒BNBの提供枚数が増える
- BUSD/BNBの下限価格を広くする⇒BUSDの提供枚数が増える
これはパンケーキスワップV3は資本効率性を重要視しており、価格が上昇している局面では仮想通貨BNBの方がステーブルコインBUSDより多く必要になるからです。(BNBがたくさん流動性から抜けていってしまう)



上限価格の方が広い場合、BNBの上昇局面で多く利用される流動性のため、BNBの提供枚数が多くなります。下限価格の方が広い場合は逆にBUSDの提供枚数が相対的に多くなります。
仮想通貨を等価で提供する必要がなくなったことにより、価格範囲を限定して流動性を提供できるようになり。少額でも大量のスワップ報酬を受け取るチャンスが生まれました。



なるほど!必要な分だけ流動性を集めるのがV3の仕組みなんだ!だから必ずしも1:1で同じ価値分流動性を集める仕組みになっていないんだね!
PancakeswapV3ステーキングのデメリット


パンケーキスワップV3のステーキング(流動性マイニング)のデメリットは次の3つです。
※読みたい所にジャンプできます。
①インパーマネントロスが発生しやすい
パンケーキスワップV3は、パンケーキスワップV2と比べてインパーマネントロスが発生しやすいというデメリットがあります。
インパーマネントロスとは、提供している仮想通貨の価格が変動したときに発生する損失のことです。
下のイラストのように、流動性として提供している仮想通貨の価格が変動すると、仮にガチホしていた場合と比べて損失が発生することがあります。


パンケーキスワップV3では価格帯を限定して流動性を提供するため、インパーマネントロスの発生が集中し、パンケーキスワップV2と比べてインパーマネントロスが大きく発生するというデメリットがあります。
その分報酬は多く貰えますが、同じようにリスクも高くなっている点には注意しましょう。



本記事後半でV2とV3のインパーマネントロスの発生額と仕組みについて詳しく解説しています!
②手数料や価格帯の設定が少し難しい
パンケーキスワップV3はステーキング(流動性マイニング)をするために必要な設定が、DeFi初心者にとっては少し難しいというデメリットがあります。
パンケーキスワップV2では流動性として提供する仮想通貨の枚数を入力するだけでしたが、パンケーキスワップV3では手数料と提供する価格範囲を決める必要があります。
初見では難しいですが、本記事を読めば手数料と価格範囲の設定は簡単なので安心して下さい。



オススメの手数料と価格範囲設定は後半で詳しく解説しています!
③価格帯を外れると報酬が貰えなくなる
パンケーキスワップV3には現在価格が設定した価格範囲から外れると、報酬を貰えなくなるというデメリットがあります。
価格範囲を外れてしまったとき、今後戻る見込みがなければ一度流動性を解除し、もう一度適切な価格範囲に流動性のポジションを取りなおす必要が出てきます。
従って、パンケーキスワップV2と同じように完全放置で報酬を獲得し続けるということはできません。(価格範囲を広げて報酬量を少なくすれば一応可能)
幸いBNB Smart Chainでリポジションを行うことになるため、ガス代では大きな心配はいりませんが、手間は掛かります。



自動でリポジションを行う機能が今後実装されるようですが、2023年4月29日時点ではまだ実装されていません。
パンケーキスワップV3のステーキング利率①


パンケーキスワップのステーキングの利率(仮想通貨をペアでステーキングする流動性マイニングの利率)がどのように計算されており、どういった流動性プールの利率が高くなりやすいのか分かりやすく解説していきます。


一覧の利率は2つの要素の合計で計算
パンケーキスワップのステーキングの利率(流動性マイニング)の年利率(APR)は、2つの要素の合計で計算されます。
- Farm Base Reward APR(仮想通貨CAKEの新規発行分の報酬)
- LP Reward APR(スワップする人の取引手数料分の報酬)



順番に解説していきます!
※APRとは「Annual Percentage Rate」の略で複利計算なしの年間利回りのことです。
1つ目:CAKEの新規発行の割り当て
1つ目のFarm Base Reward APRは、CAKEの新規発行が報酬として割り当てられる分になります。
2023年4月13日時点では次のようにCAKEは新規発行されています。(パンケーキスワップのコミュニティの提案と投票により変更になる場合があります)


ブロックチェーンで1ブロック分生成される毎に40CAKEが新規発行されており、そのうち3.11CAKEがBase Reward APRとなります。
この3.11CAKEが各流動性プールへBase Rewardとして配られます。
配られるときは各流動性プール毎に「~x」で決まっているMulitplier(マルチプライヤー,乗数)を基準にします。
全体のMultiplierが100xのとき、5xの流動性プールには3.11×5/100が配られるようなイメージです。



200xとか30xとかどういう意味なんだろうって思ってたけど、そういう風に使われていたんだね!



以下のような条件のときのFarm Base Rewardの利率(APR)を計算してみましょう!
Pancakeswapには現在2つの流動性プールがあり、あなたは50ドル分を流動性プール②(USDC&BUSD)に提供した時のBase Reward APRを計算しようとしています。
流動性プールの総額:150ドル
Multiplier:2x
流動性プールの総額:200ドル
Multiplier:3x
1日あたりのCAKEの流動性プール全体への報酬が0.1ドルで、この状態が1年間続いた場合、あなたが預ける流動性プールのBase Reward APR(仮想通貨CAKEの新規発行分のARP)はこのように計算されます。
\(\small{Base Reward APR=\frac{報酬額/日×乗数/全体の乗数合計×365}{全体のLP総額}}\)
\(\small{Base Reward APR=\frac{0.1×3/5×365}{200}=0.1095}\)
このステーキング(流動性マイニング)のBase Rewardの年間利回り(APR)は10.95%であることが分かりました。
Multiplierの値は、Pancakeswapのコミュニティ内で行われる提案と投票によって決定されます。(仮想通貨CAKEを所有していると投票に参加できます)



Multiplierの変更は次の傾向に従ってコミュニティで決定されることが多いです!
- たくさん利用されているプールのMulitplierは上げる
- あまり利用されていないプールのMultiplierは下げる
以下コミュニティ提案の実際の事例です。
スワップを行うと手数料が落ちるため、たくさんスワップで利用されている流動性プールには手数料がたくさん落ちます。
スワップ手数料も流動性プールの報酬になり、スワップ手数料の一部はCAKEの買い戻し&バーンにも利用されるため、コミュニティはさらに手数料はを落としてもらいたいと考えます。
さらに利用してもらうためには、さらに流動性を集める必要があります。
流動性が少ないとPrice Impact(プライスインパクト)が生じてしまい、他の市場より不利な価格で取引しなくてはいけなくなり、パンケーキスワップを利用してもらえなくなるなるからです。



そのためにはMulitplierを上げて、たくさんの流動性を提供してもらうインセンティブを投資家に与える必要がある訳です。
利用頻度が少ないプールのMultiplierはその逆です。
まとめると、Pancakeswapによりスワップ手数料がたくさん落ちるようにコミュニティ内の提案で調整されていきます。



よく利用するプールは200xとかMultiplierが大きいけど、そういう理由だったんだね・・・納得!
2つ目:スワップ利用者が払う手数料
2つ目のLP Reward APRは、スワップ利用者が支払う手数料分が報酬として割り当てられる分になります。



先ほどの例題と同じ次のプールを例に挙げて、LP Reward APRを計算してみましょう!
流動性プールの総額:200ドル
Multiplier:3x
1日あたりの手数料:10ドル
手数料のLP報酬割り当て:68%
このときLP Rewardが次のように計算されます。
\(\small{LP Reward APR=\frac{スワップ手数料/日×LP報酬%×365}{全体のLP総額}}\)
\(\small{LP Reward APR=\frac{0.1ドル/日×0.68×365}{200}=0.1241}\)
このステーキング(流動性マイニング)のLP Reward分の年間利回り(APR)は12.41%であることが分かりました。
先程のFarm Base Rewardの利率(APR)10.95%と合わせると、ステーキング(流動性マイニング)の利率は23.36%となります。
ちなみに「1日あたりの手数料:10ドル」は、スワップ金額×スワップ手数料率で算出されています。(今回の例題では4000ドル×0.25%=10ドルで想定しています)
パンケーキスワップのスワップ手数料率(Trading Fee)は次の4種類のレートがあり、それぞれで配分が決まっています。
スワップ手数料率 | 0.01% | 0.05% | 0.25% | 1% |
---|---|---|---|---|
流動性プール報酬 | 67% | 66% | 68% | 68% |
CAKEの買い戻し | 10% | 10% | 23% | 23% |
コミュニティ金庫 | 23% | 24% | 9% | 9% |
上の例題はTrading Fee0.25%で、68%が流動性プールへの報酬として割り当てられたイメージです。
スワップ手数料率やそれぞれの配分割合はパンケーキスワップ内のコミュニティの提案&投票によって随時変更されるため、最新の情報は次の公式文献をご覧下さい。
ここまでで紹介したAPRは飽くまでも、流動性プール全体のAPRに過ぎません。



実際にあなたが提供する流動性プールのAPRは次の「パンケーキスワップV3のステーキング利率②」で解説しています!
パンケーキスワップV3のステーキング利率②


「パンケーキスワップV3のステーキング利率①」では、流動性提供の一覧に表示されているAPRの計算方法について解説しました。
しかし、この一覧に表示されているAPRは流動性全体で考えたときにAPRとなっており、あなたが実際に流動性を提供するときのAPRとは異なります。
V3では個々が提供する価格範囲を決めるからです。
飽くまでも流動性を参考にする際の目安程度だと考えましょう。



次に、実際にあなたが流動性を提供するときの利率(APR)の計算方法についてご紹介します!
実際のステーキング利率は一覧と異なる
ここの内容は、公式ホワイトペーパーの次の項目を参考に作成しています。
実際にあなたがステーキングする時のAPRは、一覧で表示されているAPRとは異なります。
流動性提供の一覧で表示されていた利率はパンケーキスワップV2の時の利率で、価格設定の影響が加味されていません。
パンケーキスワップV2とV3の流動性提供のAPR計算の基本的な考え方の違いは、下のイラストのイメージです。


V2は価格範囲を設定する必要がないため、全員が全価格帯に薄く広く流動性を提供しているイメージです。



あなたのAPRは、流動性全体のAPRと同じになります。
V3では価格範囲を設定しますが、たくさんスワップに利用して貰えるとたくさん手数料が貰えるため、現在価格付近に流動性は集中して提供されます。
V3ではあなたが設定した価格範囲の流動性と報酬があなたのAPRになります。(正確には少し違いますが、ざっくりのイメージです)
APR計算に使うデータは過去1週間が基本なので、レンジ内発生の報酬量は、価格範囲を広げても狭くしても基本的に変わりません。報酬は現在価格でしか発生しないからです。
しかし、レンジ内の流動性総額はあなたの価格範囲の設定次第で大きく変わります。



価格範囲を広げるとAPRが低くなり、価格範囲を狭くするとAPRが高くなるのはこのためです!
2つの要素の合計で計算する点は同じ



次に、あなた自身の流動性提供のAPRの計算方法を紹介します!
次の2つの要素の合計でAPRが計算される点は同じです
- Farm Base Reward APR(仮想通貨CAKEの新規発行分の報酬)
- LP Reward APR(スワップする人の取引手数料分の報酬)
1つ目:CAKEの新規発行の割り当て
あなたのステーキングのAPR(CAKE新規発行分)は次の式で計算されます。
\(APR=\frac{USD_{r}}{L_{lm}}×\frac{L_{p}}{USD_{p}}\)
- USDr=年間のCAKE報酬金額(乗数によるプール割り当て分)
- Llm=現在価格を含んでいる全アクティブ流動性金額
- Lp=自分の提供している流動性金額
- USDp=自分が設定した価格範囲全ての流動性金額
前半の分数で全体のAPRを計算し、その後自分が設定した価格範囲における自分の割り当て分を計算してるイメージです。



価格範囲を広げるとAPRは低くなり、価格範囲を狭くするとAPRは高くなることが式から分かりますね。
2つ目:スワップ利用者が払う手数料
あなたのステーキングのAPR(スワップ利用者の手数料分)は2段階に分けて計算していきます。
基本的な考え方としては、過去7日間のデータをもとにAPRを計算していきます。
まずはあなたが設定した価格範囲で発生している7日間合計手数料を、過去7日間のデータから次の式で計算します。
\(7日間手数料合計=f_{t}×V_{7d}×\frac{T_{in}}{T_{7d}}\)
- ft:手数料パーセンテージ
- V7d:7日間の総取引金額
- Tin:過去7日間であなたが設定したレンジに留まっていた秒数
- T7d:過去7日間の秒数合計
7日間の手数料合計をfeeinとすると、あなたの7日間換算の利回りは次の式で計算されます。
\(7日間の利回り=fee_{in}×\frac{ΔL}{L_{in}+ΔL}\)
- ΔL:あなたの流動性提供金額
- Lin:あなたが設定した価格範囲に該当する流動性合計



7日間の手数料合計のうち、あなたが占める割合を計算しているイメージです!
これを年換算したものがあなたのAPRになります。



これも価格範囲を広げるとAPRは低くなって、価格範囲を狭くするとAPRは高くなることが式から分かるね!
ステーキングはインパーマネントロスに注意


パンケーキスワップV3のインパーマネントロスは、パンケーキスワップV2より大きく発生するという特徴があります。



インパーマネントロスとは、提供している仮想通貨の価格が変動したときに発生する損失のことです。
下のイラストのように、流動性として提供している仮想通貨の価格が変動すると、仮にガチホしていた場合と比べて損失が発生することがあります。


インパーマネントロスはあなた自身が市場の一部になっているために発生してしまいます。
あなたが提供している流動性の仮想通貨の価格が上昇するときは、あなたの流動性からその仮想通貨が出ていっています。
価格が上昇する一方、そのせっかく上昇してくれた仮想通貨が自分の流動性から減ることになり、この分がインパーマネントロスです。



このインパーマネントロスより高い利回り(APR)を出すのが、流動性マイニングの目標だね!
パンケーキスワップV2でインパーマネントロスの発生率は全員共通でしたが、パンケーキスワップV3のインパーマネントロスは、個々が設定する価格範囲によって大きく変わります。
決められた区間で自分の流動性の持ち分が変わるので、その区間の価格変化でインパーマネントロスの発生が集中するようなイメージです。
パンケーキスワップV3の初期設定になっている、下限価格が現在価格の50%、上限価格が現在価格の100%のときのインパーマネントロスをイメージしてみましょう。
次のイラストは等価で仮想通貨を提供するように価格範囲を設定したときの、インパーマネントロス発生倍率(V2比)です。


nの値 | インパーマネントロス発生倍率(V2比) |
---|---|
n=1.2 | 11.5倍 |
n=1.5 | 5.4倍 |
n=2.0 | 3.4倍 |
n=4.0 | 2.0倍 |
n=2のときは、従来のV2の3.4倍のインパーマネントロスが発生することが分かります。
貰える報酬は増えますが、インパーマネントロスの発生率も高いことを覚えておきましょう。



パンケーキスワップV3はユニスワップV3とインパーマネントロスの発生の仕組みが同じで、下の記事で大きくなる仕組みを解説しています。


パンケーキスワップお勧めのステーキング先


パンケーキスワップでステーキング(流動性マイニング)を行うときのポイントは次の3つです。
※読みたい所にジャンプできます。
V2よりV3で流動性は提供する
パンケーキスワップV3とV2どちらで流動性を提供するかは選ぶことができますが、パンケーキスワップV3で流動性は提供するようにしましょう。



なんかV3は色々面倒臭そうだからV2で提供したいんだけど・・・だめ?
パンケーキスワップV3にするべき理由は、V2を利用するならV3で価格範囲を広く設定して提供した方が、利率(APR)がずっと高くなるからです。



理由は次の2点です。
- V3でも価格範囲を広く設定すれば、リスクは低い
- V2は手数料が0.25%固定のため、V3のルート機能により利用されずらい
V3でも価格範囲を十分広く取れば、インパーマネントロスや価格範囲を外れるリスクは十分抑えることができます。
そして何よりV2は手数料が0.25%固定となってしまい、仮にV3で0.05%や0.01%が推奨されている流動性プールだった場合、あなたの提供した流動性は利用されずらくなり、手数料がまったく入らなくなる可能性があります。
パンケーキスワップV3のスワップにはオートルーター(Auto Router)と呼ばれる機能があり、最も安く効率的にスワップできる方法が自動提案されるからです。
あなたの0.25%のV2流動性プールが選択肢に入らなくなってしまいます。(多額のスワップでのみ利用される可能性がある)



利用されないってことは、取引手数料が全然貰えないってことだね・・・



手間ではありますが、V3で流動性を提供するようにしましょう!
インパーマネントロスが少ない所を狙う
ステーキング(流動性マイニング)に慣れていない場合は、インパーマネントロスが発生しにくい流動性プールに流動性を提供するのがオススメです。
インパーマネントロスが少ない組み合わせは、大きく分けて次の3つです。
- 同じような価格変動が発生するペア
- ステーブルコインを含むペア
- 価格変動が起きないステーブルコイン同士のペア
同じように価格変動が発生するペア(同じように上がったり、下がったりしやすいペア)は、インパーマネントロスが発生しづらいです。
ステーブルコインを片方に含むペアの場合、価格が変動する要因が1つ減るため、インパーマネントロスが発生しづらくなります。
ステーブルコイン同士のペアの場合、インパーマネントロスが発生しません。(Stable Swap AMMにより価格が変動しない仕組みになっている)
ここに挙げた3つのペアはインパーマネントロスが発生しづらいため、V3による手数料も低いものが推奨されることが多く、APRもその分下がってしまいますが、安定しているため初心者にはオススメの流動性提供先です。
価格範囲は自分が取れるリスクと相談
価格範囲の設定により、インパーマネントロスとAPRが大きく変わってくるため、取れるリスクと取りたいリターンを考慮して決めましょう。
価格範囲毎でインパーマネントロスがパンケーキスワップV2の何倍か発生するかは次のイラストの通りです。


パンケーキスワップV3の初期設定ではn=2.0の価格範囲になっていることが多く、その場合のインパーマネントロス(V2比)は3.4倍となっています。



パンケーキスワップV2のインパーマネントロス発生率の表を載せておくので、是非参考にして下さい。
- 1.25倍の価格変動 = 0.6%の損失
- 1.50倍の価格変動 = 2.0%の損失
- 1.75倍の価格変動 = 3.8%の損失
- 2倍の価格変動 = 5.7%の損失
- 3倍の価格変動 = 13.4%の損失
- 4倍の価格変動 = 20.0%の損失
- 5倍の価格変動 = 25.5%の損失



この表にパンケーキスワップV3で発生するインパーマネントロスの倍率(V2比)を掛け合わせてイメージすればいいんだね!
初期設定のn=2のときのレンジは、主要な仮想通貨(ビットコインやイーサリアム)ではかなりリスクの低い設定です。



価格が2倍になるか半分になるまでレンジを外れることがないからです。
インパーマネントロスのリスクもV2比で3.4倍と低く、リスクを抑えたい方はこのままの設定で問題ありませんが、もっと稼ぎたい方はイラストのn=1.2から1.5くらいの幅にしましょう。
マイナーな仮想通貨であれば、短期間で大きく変動するのでn=2でも良いでしょう。
稼いだCAKEをステーキングでさらに増やす


流動性マイニングで報酬として貰った仮想通貨CAKEは、ステーキングして増やせます。
このステーキング(保有)とは、流動性を提供して報酬を貰う流動性マイニングではなく、ただパンケーキスワップに仮想通貨CAKEを期間指定して預け入れることをいいます。
仮想通貨CAKEのステーキングのやり方
CAKEのステーキングには2種類あり、いつでも引き出せるタイプと期間を決めてロックして預け入れるタイプです。
2023年4月29日時点のそれぞれの利率(APR)は次の通りです。
- フレキシブル:0.94%
- ロック(1週間):1.32%
- ロック(10週間):4.63%
- ロック(max52週間):20.09%



ロックした方が利率が高いんだね!仮想通貨の価格が変わるリスクもあるから、その辺りを考えて決めるといいね!
仮想通貨CAKEのステーキングのやり方は次の通りです。
フレキシブルはロックなし、ロックは期間を決めてロックするステーキング方法です。


どちらかを選んでステーキングしましょう。(ガス代発生)



勿論稼いだCAKEをすぐに売っても構いませんが、将来の値上がり期待で保有しておく場合はステーキングを忘れないようにして下さいね。
ステーキングの利回りブースターとは
ステーキングの利回りブースターとは、仮想通貨CAKEをロックステーキングしたときに貰えるbCAKEと呼ばれるトークンを使って、流動性マイニングの利率をブーストさせることをいいます。
2023年4月29日時点では、ブーストできる流動性は次の3つのV2流動性プールに限定されています。
- CAKE-BNB
- CAKE-BUSD
- CAKE-USDT



V3の流動性マイニングのメリットを受けることはできないので、注意しましょう!
最大でブーストされたときの利率が下のように表示されています。
多くの仮想通貨CAKEをステーキングすればするほど、長い期間でロックすればするほど利回りブースト率は高くなります。
利回りブーストを行う手順は次の通りです。
仮想通貨CAKEのロックステーキングを行い、ブースト対象の流動性を提供していると「強化」が選択できるようになるので、こちらから強化を行いましょう。


Pancakeswapのステーキングが消えた時


パンケーキスワップでステーキング(流動性マイニング)を行ったあと、自分の流動性を一覧から確認できなくなり、探せなくなってしまうことがあります。
次の3つの方法のいずれかで解決できます。
※読みたい所にジャンプできます。
①フィルター「ステーキングのみ」をon
流動性一覧の「ステーキングのみ(Staked only)」をONすると、自分がポジションを持っている流動性だけが表示されるようになります。





大体のケースはこれで解決するので、まずはこの方法を試してみて下さい!
②メタマスクを接続しなおす
ステーキングのみでフィルターを掛けても表示されない場合は、メタマスクが正しく接続されていないことが考えられます。
自分が流動性を提供したアカウント、ブロックチェーンであるかどうかを確認しましょう。
そして、メタマスクの接続を一度解除して、再度接続して下さい。



フィルターを掛けて表示されなかった場合、これで解決することが多いです。
③メタマスクの中身の盗難被害を確認
①と②の方法でも流動性が表示されなかった場合は、メタマスクがハッキングされ、中身が盗難被害に遭っている可能性があります。
他にも同様の被害に遭っている方がいないかSNSで確認してみましょう。
まとめ:V3で高利率ステーキングをしよう


パンケーキスワップV3のステーキングは、自分で手数料と価格範囲を設定して流動性を提供する新しい運用方法です。
インパーマネントロスが発生しやすくなりますが、より多くの報酬を得ることができます。


パンケーキスワップV3の流動性マイニングは次の手順で行えます。
※読みたい所にジャンプして戻れます。
パンケーキスワップは主にBNB Smart Chainで利用することになる分散型取引所で、BNB(バイナンスコイン)がガス代として必要になります。
国内取引所GMOコインから、Bybitに仮想通貨を入金してBNBを購入し、メタマスクに送金すればほとんど手数料が掛からないのでオススメです。


・特徴①:仮想通貨の取引手数料が安い
・特徴②:仮想通貨の送金手数料が無料
・特徴③:最短10分で口座開設できる
・特徴④:信頼と実績のGMOグループ
\ 【期間限定】仮想通貨500円分購入で1000円がもらえる/
🐼 GMOコイン公式サイト:https://coin.z.com/jp/



GMOコインを使って、ガス代BNBをメタマスクに用意するやり方は、下の記事で詳しく解説しています。
パンケーキスワップの適切な収穫時期を知りたい方向け!
パンケーキスワップで草コインを買う方法を知りたい方向け!
パンケーキスワップ関係のトラブルを知りたい方向け!
【11月更新】口座開設キャンペーン一覧
【金融庁】仮想通貨に関する注意喚起



仮想通貨に関する法令・注意喚起について知りたい方は、以下の関連ページを一読することをオススメします。
消費者庁の「投資などのお金に関するトラブルや悪質商法について」のYoutube視聴もおすすめです。
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